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26 10月, 2013

21_21 DESIGN SIGHT「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」レポート

10月25日より21_21 DESIGN SIGHTで始まる「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」の内覧会に行ってきました。 (Toward a Design Museum Japan)

 10年前三宅一生が朝日新聞へ寄稿した記事。「美術やデザイン行政の無策ぶりに、企業が文化事業から後退し、そして明日に希望を持てない若者たちの姿に端的に表れている。創造のエネルギーは国を活気付け、豊かにする。世界の主要都市にデザインミュージアムは存在するが、世界に誇るデザインの宝庫日本にそれがない。先人たちが遺した素晴らしいデザインを保存・紹介し未来に向けて同時代の動向も示すデザインミュージアムをつくろう。」


 それから4年、三宅一生の思いを実現させる第一歩、デザインとは何なのかデザインと社会の関係を問うという位置づけで2007年に21_21 DESIGN SIGHTは開館した。
本展は、ここで開催された23の展覧会やイベントを再構築し、日本のデザインミュージアム実現に向けて求められることを問う展覧会だ。



安藤忠雄によって設計された21_21の模型。建設の悪戦苦闘ぶりがわかる写真と共に。


 多彩な海外のデザインミュージアムと個性的なコレクションを持つ日本の美術館・博物館の事例を映像で紹介するコーナー。


 本展はこれまで21_21で開催してきた23の展覧会が4つの軸に沿って再構築されている。


 ギャラリー1では、【CREATING】個の創造力の深化を示す〈デザイン/アート/スピリット〉の系
「すぐれた表現者は、自らが源流とするものを、時空を超えて目の前にあるかのように語る。」三宅一生が深く交流してきた表現者の系譜を5つ紹介。



 2009年 'U-Tsu-Wa/うつわ ― ルーシー・リィー、ジェニファー・リー、エルンスト・ガンペール 展'


 2010年 'クリストとジャンヌ=クロード展'


 2011年 '倉俣史朗とエットレ・ソットサス展'


 倉俣史朗の傑作、'ミス・ブランチ' にまた会える。


 2011年 'アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue 展'


 2012年 '田中一光とデザインの前後左右 展'


 ギャラリー2では、左から3列に以下の3つの軸で並んでいる。
【LINKING】地域を世界につなぐ〈東北/祈り/ユーモア〉の系
【MAKING】デザインを駆動させる〈素材/技術/革新〉の系
【FINDING】身近な題材から世界を捉える〈モノ/コト/仕組み〉の系





 深澤直人さん。2009年 'THE OUTLINE 見えていない輪郭 展' の前で。
「すでにデザインミュージアムはいつ姿を現すのか?という共有された "暗黙の予測" がある。これまで21_21で開催してきたいくつもの展覧会はその助走のようなものです。」




 佐藤卓さん。2013年 'デザインあ展" は全展覧会最多の22万人の来場者があった。
「21_21の根っこには "デザインミュージアムをつくろう" という考えがある。本展は第0回という位置づけです。皆さんの力を結集して今後も回数を重ねて実際の実現に向けて準備していきたい。」





内覧の解説は森山明子さんが行った。

展覧会のチラシ、ポスターは吹き出しをモチーフにデザインされている。ここに、皆と意見交換する機会にしたいという強い想いが込められている。

【日本のデザインミュージアム実現にむけて展】
会期:2013年10月25日〜2014年2月9日
場所:21_21 DESIGN SIGHT
詳細:www.2121designsight.jp/program/design_museum_japan/

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